『つくるを愉しく』『身辺自立と自己決定』のはなし
2020年のコロナ禍では、さまざまな新語が登場しました。『3蜜』・『新生活様式』など行政による【官製ワード】が多いなかでも、人々の役割と動きを的確にとらえた言葉に『エッセンシャルワーク』があります。この『エッセンシャル』というワード。名詞形では『エッセンス』となり、「ものごとのもとをなす、最もだいじな性質」との意味をもつ言葉となります。文脈次第では本質や精髄、真髄。そして、エキスとも言い換えられます。
報道などのなかでは、医療・福祉機関に従事する方々。清掃事業に従事する方々、製造・流通・販売に携わる方々の役割と動きを指して『エッセンシャルワーク』とされることが多くみられます。
誰もが半径1メートルの状況としてコロナ禍をもっとも身近な出来事ととらえ、日々対処しなければならない状況がつづいています。そこでは家族単位、個人単位で『エッセンシャル(最もだいじな性質)』な行動を見つめ実践することが求められます。
とすると、身辺の家事を中心とした生活そのものがあらためて『エッセンシャルワーク』とされてもよい状況とも言えそうです。
ひとり一人が、各々日々の『身辺自立』を積み重ね。持続・継続する生活をある時点で振り返ると、小さな『身辺自立』が厚い層を成し。どこかで大きな『自己決定』の瞬間へと、つながっていたことを知る。
残すところあと2か月ほどで、2020年から2021年へと変わります。
あらためて服を身に纏うことの本質を見つめ、『つくるを愉しく』の貴重な時間と場を皆さまと共有していきたいと存じます
オーダースーツアスター店主